新しいラップトップを購入した
先日の記事でも言及していたが, 個人用端末として新しいラップトップを購入した。
これまでの個人用端末
これまでは, Thinkpad X270 に GNU/Linux をインストールして使用していた。
このラップトップは, 家族に遠慮して最低限の予算で購入したこともあり, やや非力 (Core i5-7200U, メモリ 8GB) なところに不満があった。
最近になってディスリビューションを GNU Guix に変更したこともあり, ソースコードのビルド時間にストレスを感じることが多くなってきた。
一番不満だったのは液晶がしょぼかったことだ。
普段は高精細な液晶を搭載しているスマートフォンや, ラップトップ (会社から貸与されているもの) を使用しており, その使用時間も長いため, それに慣れた目で自分のラップトップで何かの作業をすると, 画面が滲んだように見えるし, 作業領域も狭くて残念な気持ちになった。
ラップトップを購入する時はディスプレイは絶対に妥協してはならないと悟った。
新たに購入したラップトップ
自宅内の使用スペースも限られるので, 個人用端末はラップトップ一択だった。
私は普段からディスプレイやキーボードを含め, 周辺機器をあまり活用しておらず, ミニマムに端末を使いたいタイプなので, ラップトップに組み込まれているキーボードの品質も高くなくてはならない。1
アレコレ検討はしてみたのだが, 結局は後継機も Thinkpad にすることにした。
購入したマシンのスペック等は下記のとおりだ。
- 機種
- Thinkpad X13 Gen2 (AMD)
- CPU
- Ryzen 7 Pro 5850U
- メモリ
- 32 GB LPDDR4X-4266
- ストレージ
- 512GB PCIe-NVMe SSD
- 液晶
- 13.3 型 WQXGA (2560x1600) IPS
- グラフィックス
- CPU 内蔵
- 購入金額
- 186,824 円
最新のゲームがある程度できるグラフィックボードが搭載されたラップトップが欲しい気持ちもあったのだが, 予算は 20 万円以内で考えていたので, グラフィックボードは早々に諦めて, その他のスペックの充実に予算を割くことにした。
Thinkpad はいつ買うかで値段が変わってくる。最安値ではなかったが, ブラックフライデーセールで割引率が高めの時に購入した。2
また, OS は Guix を使うことを前提にしていたため, ソースコードをビルドをする機会が頻繁にあることもあり, CPU は快適にビルドできるように Ryzen 7 Pro にした。
Ryzen のコスパのおかげで少し予算に余裕が出たので, その分は液晶とメモリのスペックアップにあてた。
13.3 型で WQXGA はやり過ぎかとも思ったのだが, 200% にスケーリングすると, ちょうど良い大きさで高精細な表示結果が得られて満足3している。
また, どうしても画面領域が欲しい作業があれば, スケーリングの設定を変更して高い解像度のまま作業できる余地も残されているので安心だ。大は小を兼ねるが, 小は大を兼ねないのだ。
セットアップ
先日の記事にも書いたとおり, Guix ではシステム構成やパッケージ構成を宣言的にファイルで定義できるため, Guix をインストールしてからのセットアップはこれを利用することでスムーズに実施できた。
むしろ Guix をインストールするまでが少し苦労した。
具体的には Guix のグラフィックインストーラが GRUB の画面の後に終了してしまってイントーラ画面に進めないという問題が発生したのだが, 下記の記事を参考に, GRUB の設定ファイルを編集し, カーネルのブートパラメータに nomodeset
を追加することで対処できた。
How I Built My New Linux Gaming Desktop in 2021 with AMD (CPU+GPU) and GNU Guix - Boiling Steam
ハードウェア構成が変わったため, 以前のマシンと使用するファームウェアが変わることになり, システム構成ファイルの内容も変更する必要があった。
これは購入時にわかっていたことではあったのが, 実際にやってみると具体的にどのファームウェアが必要なのかがわからず, X を立ち上げるまでに手間取った。
ソースコードのビルドは, マルチコア処理能力の高い Ryzen 7 Pro の性能のおかげで爆速になった。
ラップトップの購入を機に, システム構成やパッケージ構成などは下記のリポジトリで管理することにした。
Org Mode で文芸的プログラミングのスタイルで記述していて, リポジトリは Guix の個人用チャンネルの管理も兼ねている。
まとめ
当たり前のことかもしれないが, 個人用端末は, プログラマであれば絶対に元が取れるので, ちゃんとした投資が必要だと思った。
今までは, 個人用端末は使用頻度が低いので, 多少スペックが低くても良いと考えがちだったが, 事実はその逆で, スペックが低いことが原因で使用頻度が低くなっていた。
使用時にストレスがたまることが多かったり, 諦めることが多かったりすることで, 次第にいろいろな作業を任せられなくなり, 自分が信頼できる相棒として扱うことができなくなっていく。
今回のラップトップの購入では, グラフィックスを除いてほとんど妥協することはなかったので, 信頼できる相棒を手に入れたという感覚がある。
これから少なくとも数年の間は, この新しいラップトップと共に様々な学びや体験を得ていきたい。
以上。