自由のなる木

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公開日
2022-04-13

GNU Guix の日本語コミュニティができた

つい数日前のことになるが、@ROCKTAKEY さんが Guix をディストリビューションとしてインストールしようとして手こずっているのを Twitter 上でお見かけした。

私も Guix をインストールする時に手こずった経験があり、インストールしたものの思うようにいかず挫折した経験もあったため、何か力になれればと思い、Twitter 上でサポートをした1のだが、ひょんなことから下記のような流れになった。

いつか日本の Guix ユーザーが増えて、Guix の会話ができる人とお知り合いになれたらなぁと漠然と考えたことはあったが、@ROCKTAKEY さんの行動力によって、いともたやすくそれが実現されてしまったのだった。

最初は Guix-jp の Slack スペースには、@ROCKTAKEY さんと私の 2 名しかおらず、実質プライベートチャット状態で投稿も 1 件もなかった。(Twitter でやり取りを続けていたため)

その後、GNU Guix という単語をプロフィールに掲載している @TojoQK さんを、Twitter 上でたまたま見つけたため、Guix-jp にお誘いしたところ、Guix-jp にご賛同いただき、メンバーが 3 名になった。

@ROCKTAKEY さんが不在だった時間に、私と @ToJoQK さんとで Slack 上での会話が始まって、Guix についてアレコレ話をしたところ、会話が非常に盛り上がり2、このコミュニティはもしかしたら成立するんじゃないかという感触を得た。

翌日、@ROCKTAKEY さんが vim-jp と Emacs JP の Slack スペースで Guix-jp を宣伝してくれた。

私の方でも Shibuya.lisp の Slack スペースで Guix-jp を宣伝したり、Twitter 上で見つけた Guix に興味をお持ちそうな方を数人ほど直接お誘いして、現在、コミュニティメンバーは 13 名となっている。

日本で Guix に興味を持っている人は、インターネット上を見る限りほとんどいないと思っていたので、この人数が集まっただけでも正直感動している。

ご参加いただいた方にはとても感謝しているし、Guix で困った時や質問がある時には助けになりたい。

これが Guix-jp の成り立ちだ。

まだ始まったばかりで、今後どうしていくかを考えていかなければならないのだが、公式サイトを作ったり、新たに Guix に入門する方向けのヘルプリソースを作るとどうかという話をしている。

また、Guix を利用するユーザーの中には、自由ソフトウェアの理念に賛同し、普及活動をされている方もいらっしゃる可能性もあるため、Matrix でもスペースを作り、そういう方々にも参加いただけるようにすることを検討している。

Matrix を用意するのであれば、コミュニティの分断を避けるために、Slack と Matrix をブリッジ接続して、相互にコミュニケーションが取れるようにしたいと考えている。

いずれもあくまで予定の話ではあるので、実現できなかったら申し訳ない。

私が Guix に入門した時は、日本語で見つかる文書がインターネット上にほとんどなく、様々なトラブルを英語圏の情報を頼って自力で解決する必要があった。

そんな時にこのようなコミュニティが存在していたら、きっと大いに助かったはずなので、規模は小さかったとしても、そんな方々の助けになるようにコミュニティを維持していけたらと思う。

また、Guix の日本語環境はまだまだ整っているとは言えない。

コミュニティで知見を共有し、コミュニティのメンバーと一緒にヘルプリソースを作ったり、日本ユーザーの役に立つパッケージを充実させたりして、Guix へのコントリビュートもできたら最高だと思っている。

Guix-jp に興味を持たれた方がいたら、下記のリンクから参加できるため、ぜひ遊びに来て欲しい。

https://join.slack.com/t/guix-jp/shared_invite/zt-17aoza5yo-KAVDj5aPPwsJ9X7e4lJteg

以上。


  1. 私が一方的に Emacs JP のコミュニティやブログで @ROCKTAKEY さんの存在を認知していて、比較的最近になって相互フォローになったばかりのほぼ面識がない関係だったので、よくわからない人 (あるいは食物) が急に話しかけてきて困惑したのではないかと思う。 

  2. @TojoQK さんは私と同じように自由ソフトウェアと Lisp の両面に惹かれて Guix ユーザーになったそうで、盛り上がるべくして会話が盛り上がった感じだ。また、私が最初に書いたパッケージである emacs-ddskk-with-nicola の継承元である emacs-ddskk を作成した方でもあった。日本の Guix 界は狭い。